【マトリックス通信】 今の月次決算は経営の役に立たない!

 

先日、

  日次決算を実践しているという
  食品卸売業に伺ったときのことです。

    ☆うちの会社は本格的な日次決算をやっていますよ

  その会社の経理部長さんは得意気にこう言います。

    ☆日次決算はその仕組みを作ってしまえば
     あとは金額を集計するだけですから


  話を聞いていくうちに
  この会社がやっている日次決算の内容が
  だんだんと分かってきました。

  経理で集計した日々の利益の状況が
  翌日には経営陣に報告されるというものでしたが、

  残念ながら、経営者が本当に望むような
  日々の意思決定や戦略に活用できる内容ではありませんでした。

  経理部長が長年かけて作り上げた
  単なる「自慢の経理システム」に過ぎなかったのです。
 

 
 
 

中小企業の経営において、もちろん会計は重要な部分です。

    ☆営業部門が考える利益(または会計)
    ☆製造部門が考える利益(または会計)
    ☆経営者が考える利益(または会計)


  ところが「月次決算」と言った途端に
  経理マンや会計人が考える「利益(または会計)」に
  なってしまいます。

  さらに営業や製造の各セクションには
  「本格的な会計システム」はなかなか馴染みにくいものです。

  営業部長や製造部長に「会計を勉強して…」

  ということは「酷」なことかもしれませんし、
  彼らには長年の経験で培ってきた勘や自信があります。

  何よりも問題なのは

    ☆会計は専門的で難しい

  会計の仕組みを学ばせること自体が【難しい】のです。


戦略MQ会計では
  すべてを「MQ(粗利総額)」という同一の基準で考えます。

  MQは、営業活動で受注した物件が製造工程で製品になり、
  最終的に相手方へ納入されたときに初めて発生します。

  まさに企業において利益が発生する瞬間です。

  ではMQが作り出されるまでのプロセスを見てみましょう。

  企業活動においてMQが発生するプロセスを
  以下のように単純化して考えてみます。

     (A)営業
       ↓
     (B)見積り・受注
       ↓
     (C)仕入・製造
       ↓
     (D)納品・請求
       ↓
     (E)回収
       ↓
     (F)キャッシュ


  ※サービス業や販売業などの業種では
   (C)の部分は仕入だけとなります。


グループ分けするとさらに単純になります。

     (1)営業セクション
      {(A)営業/(B)見積り・受注}
       ↓
     (2)製造セクション
      {(C)仕入・製造}
       ↓
     (3)総務経理等の管理部門セクション
      {(D)納品・請求/(E)回収/(F)キャッシュ}


  企業自身を「MQ製造システム」と考えると
  これらの3つのセクションは
  「MQの製造工程」ととらえることができます。
  TOC(制約の理論)の考え方と一緒です。

  「ひと月」という制約の条件下で
  最大のMQを生み出すことが
  経営者の重要な役目のひとつです。
 

 
 
 
経営では企業全体のバランスがとても重要になります。

  しかし、取締役営業本部長は
  「営業」の範囲のことしか分かりませんし、
  取締役製造部長は「現場」しか見ようとしません。

  それぞれの部署が「部分最適化」を行なっても、
  最終的に会社の業績アップには
  なかなか繋がらないのが現状です。

  では会社の中で全体を見渡せる人は
  果たして誰なのでしょうか? 

  それは結局、経営者である「社長」ただひとりです。

  そして重要なのは各セクションで生み出されるMQです。
 

     (1)営業セクションでの「MQ」の測定
     (2)製造セクションのボトルネックにおける「MQ」の測定
     (3)最終的に納品時点での「MQ」の測定


  ※注)MQは相手方に納品された時点で発生しますが
     (1)及び(2)のセクションで発生するMQは
     これらが納品されたと仮定して計算されたものです。

 少なくともこの3箇所における
  MQを測定する仕組みを構築することで
  「企業がMQを生み出すプロセス」が見えるようになります。

  さらに部門別やチーム別にMQを管理することで
  より詳細な経営情報を得ることができます。


ではここであらためて
  「会計」の位置付けについて考えてみましょう。


     (1)営業セクション
      {(A)営業/(B)見積り・受注}
       ↓
     (2)製造セクション
      {(C)仕入・製造}
       ↓
     (3)総務経理等の管理部門セクション
      {(D)納品・請求/(E)回収/(F)キャッシュ}

  会計はこの3つのセクションの一番最後の部分にあたります。

  企業全体を「MQ製造システム」だとすると
  会計はその工程の一部です。それも最終工程です。

  もし経営者が「会計の段階で初めて認識する」ことがあれば
  それはすでに「手遅れ」であることを意味するのです。

  いくらきちんとした会計の手続きにのっとって
  月次決算をやろうとも、
  すでにその時点では意思決定の情報には
  成り得ないのです。


月次決算はもちろん重要です。
  しかし会計という最終工程の、
  それもすでにMQが確定した後に
  いくら「部分最適化」を行なってみても
  この先の利益最大化に、効果はあまり期待できません。

  ですから月次決算は、

     ☆ MQ会計における確認作業の一部

  に過ぎません。

  中小企業の経営情報として本当に有効なのは
  「日々のMQに関する情報」
  つまり「MQ会計を使った日次決算」なのです。


  しかし会計には重要な役割があります。
  それはこの先の「経営計画作成」です。

  企業の経営状況を測定できる会計に
  戦略会計の要素を組み込んで作成する利益計画は、
  この先、目標MQを達成していくための
  台本になるのですから。

  そして各部門やチーム単位で
  MQ獲得を実現していくためにも
  「MQ会計の日次決算」の考え方は
  とても重要になるのです。
 
 

 

 


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