【マトリックス通信】 人件費率が高い!

    MQ会計の研究を続けるなかで、経営の現場をとおして実感した
  学問的な経営分析と管理会計への疑問、「こんな管理会計は、オカシイ!」ということを
  広く世のなかに伝えたくて書き留めていた原稿を、今回冊子にしました。
 
     

 

 

 

 

 
   【人件費率が高い!】
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□■  戦略会計・DC・マトリックス会計 
□■   社長のための会計学 【 マトリックス通信 】
■■   Vol.137 2007/12/27
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■業績の悪い企業の収益性分析を行なうと
  決まって目に付くのが労働分配率が高いことです。
  「労働分配率(%)」とは、
  戦略MQ会計では
    F1÷MQ×100
  会計の世界では
    人件費÷付加価値×100
  付加価値に占める人件費の割合のことです。
  100円のMQを稼ぎ出すために掛かった人件費総額を
  %で表します。

■しかし残念ながら、
  製造業や建設業の決算書からは
  経営に使える「労働分配率」を求めることはできません。
  なぜなら、
  税務署提出用の決算書の利益は
  FC(全部原価)で計算されているため、
  本当の付加価値(MQ)を
  求めることはできないからです。
  その点、MQ会計ではDC(直接原価)で考えます。

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■ある企業が税理士から次のように言われました。

    「高い人件費率」が企業の収益を圧迫しています。
    至急対策を講じないと大変なことになりますよ。

  この話を聞いた社長が私のところに電話をかけてきました。

    宇野さん、一度決算書を見て
    分析と解説をお願いできませんか?

  経理部長と一緒に
  過去3年分の決算書からMQ会計表を作成してみます。
  人件費とは、ひとに掛かったすべての経費です。
  早速労働分配率を計算してみます。
  なんと75%。
  100円のMQを稼ぎ出すのに
  75円の人件費が掛かっているのです。
  残り25円で他の経費は賄えきれません。
  したがって赤字になってしまっているのが現状です。

    これは高いですね。
    で、会計事務所はなんと言ってるんですか?

  やはり定石どおり、人件費の圧縮を勧めているとのこと。


■「では、具体的にどのようにするおつもりですか。」
  と尋ねたところ、
  できる部分は全員パートに置き換え、
  これ以上の人件費削減は無理らしい。

    では一人当たりの人件費は
    年間いくらくらいですか?

  早速、計算してみることにしました。
  そして結果を見て、
  びっくりしてしまったのです。

  正社員一人当たり年間平均人件費XXX円
  月割りにして平均XXX円

  パートアルバイトを除外したにもかかわらず
  あまりにも低い数字でした。
  これ以上人件費を下げたらこの会社は潰れてしまいます。

  労働分配率が高いのではなく、
  MQを稼ぎ出す仕組みが
  きちんとできていなかったのです。


■労働分配率にかぎらず決算書の結果を見る場合
  それぞれの比率や数値は

  ○ 社長が意図した結果なのか

  それとも

  ○ そうなってしまったのか

  ここがとても重要です。
  社長が何をしたいのか、計画や方針がない会社では
  決算分析(結果分析)などしてもしょうがありません。


■税理士のみなさん、
  資金繰りが大変なのは、けっして
  流動比率が低いからでも労働分配率が高いからでもありません。

  分析値から会社を何とかしようとする
  発想が良くないのです。

  比率を良くするにはどうする?

  と考えると、
  結局は売上を上げて、経費を減らして、利益を増やすという
  ことになりかねません。

  社長が聞きたいのは
  けっしてそんなことではないのです。

  分析値や比率などというものは
  会社の業績が良くなれば、
  ひとりでに良くなります。

  ぜひ、現場に行き、
  数値に表れてこないところに問題点が潜んでいることに
  気付いてほしいと思います。
 
 

 

 

 

     
  利益が見える戦略MQ会計
  経営分析の疑問・管理会計の矛盾(A4版37ページ)
 
     
 
 
     
    MQ会計の研究を続けるなかで、経営の現場をとおして実感した
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